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湿 地 植 物 概 説 【Outline of water plants】Vol.10 時間軸と種の概念 〜タデ科正体不明種を考える Part2アオヒメタデ編〜 |
この図のうち上のOriginalは一つでも二つでも、幾つでも構いません。原タデが一種類でそこから分化したのか、何種類もあって収斂進化したのかはこの話にはあまり関係がありません。
アオヒメタデ本題に入る前に、タデ科イヌタデ属にヒメタデ(Persicaria erectominor (Makino) Nakai)という種があります。このヒメタデが何者かという情報はありそうでなかなか腑に落ちる情報が無いのですが、アオヒメタデや近似種と言われるイヌタデ、花色の変異などを併せて考えて見ると尚更分かりにくい「種」であると思います。
アオヒメタデは学名を読めばヒメタデのvar.つまり変種とされています。変種であれば共通する特徴も多いはずですが、上記の通り実態はそうでもありません。簡単に言えばアオヒメタデはイヌタデにもヒメタデにも遠いのです。栃木県RDBや渡良瀬、地元の研究者大和田真澄先生はアオヒメタデをPersicaria erecto-minor forma viridiflora I. Itoと、forma.つまり品種説を取られていますが、先生は同時にヒメタデとアオヒメタデは品種以上の違いがある、と仰っておられるようです。ツリフネソウとワタラセツリフネソウの違いを発見された程の方なので在野と言えども専門研究者に劣らない言葉の重みがあります。
植物分類に於ける方法論、APGや新エングラーやクロンキストはとりあえず置いて、アオヒメタデやヒメタデがどのようなイヌタデ属の系統(これは個人的な分類です)に属するのか、見た目で考えてみました。見るポイントは花穂の形状です。| 「種」として知られている名称 | 状況証拠的仮説 | 正体 |
| ヒメタデ(園芸界での呼称) | イヌタデ(矮性種、または品種)、シロバナイヌタデ、どちらも陸生 | Persicaria longiseta (De Bruyn) Kitag. |
| ヒメタデ(牧野標本館の呼称) | アオヒメタデ(渡良瀬にあるタデ)親水性が高い | Persicaria erectominor var.erectominor f.viridiflora |
| アオヒメタデ(渡良瀬にあるタデ) | ヒメタデ(自生植物と言われている「種」)同上 | Persicaria erectominor var.erectominor f.viridiflora |
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