育 成 メ モ 育 成 理 論

Theory7】ホシクサの栽培管理 Ver1.2



謝辞

このテキストはホシクサの栽培に造詣の深いsonsiさんが起稿されたものです。
私(利助)自身はホシクサ科は長らく守備範囲外で、いまだに素人同然ですがsonsiさんに国産の珍しいホシクサの種子を頂いたのをきっかけに興味が出てきました。
育成方法について伺ったところ、sonsiさんのサイト「草」に採集から育成まで懇切丁寧に解説して下さいました。惜しむらくは「草」がBlog形式のサイトであるため、記事が増えるのと同時に後に追いやられてしまうこと。
このため、ローカルで保存させて頂くか、HTML化して私のサイトにアップさせて頂くかと考えておりましたところ、快くHTML化したテキストを有難くも頂戴いたしました。時節柄父の日及び私の誕生日プレゼントとして頂きます(爆)。

このテキストはホシクサの育成について書かれた幾多の文章のなかで随一の内容であり、文献や他のWebサイトでは見ることの出来ない貴重な内容です。
育成を目指される方はぜひ一緒に参考にさせて頂きましょう。

*本編の著作権はsonsiさんに帰属いたします。
*本編部分のHTML化もsonsiさんによります。原文、フォントサイズ、配色指定など一切の変更を行っておりません。
*公開責任としてお問合せ、ご指摘の一次窓口は私が承ります。

2005.7.2 利助



ホシクサの栽培管理 Ver.1.2


1.株の入手
 T.購入する場合
  @.種子入手
   -これといって問題点はありませんが、種類によっては保存状態が悪いとで1年経つと発芽率
    が著しく低下している事がありますので、採種時期は聞いておいたほうが良いでしょう。
    出来るならば、半年以内に発芽の確認をされている物が良いです。

  A.水上株を入手
   -いきなり用土に植え込んでも問題はありませんが、新しい根が出るまで(2〜3週間程度)は
    腰水多め、湿度高めの日陰で管理します。その後徐々に慣らしていくと良いでしょう。
    注意点は、成株であればあるほど活着しにくいです。また、花芽分化してからの移植は
    相当困難です。水上に上げる事を考えるのであれば、ロゼット型種は小さ目の株を選んだ
    ほうが良いでしょう。

  B.水中株を入手
   -意外と水中株を水上株に順化させる事は難しいです。ホシクサ類は葉が特に軟質ですので、
    ソイル等で植え、腰水をはじめは株がひたひたになる程度で、徐々に水位を下げていく方が
    良いと思います。
    いきなり水上に上げても生き残る株はありますが、しおれた葉にカビ等が発生すると結構
    致命的。

  C.野外採集株を入手
   -はっきり言って、状態が悪い事が多いですので、ある程度の期間お店で養生した株を購入
    することをお奨めします。個人採集の物であればまだ良いのですが、問屋を経由するとと
    たんに状態が悪くなる事が多いような気がする。鯖並に足のはやい草ですね。

 U.採集する場合
  @.株を採集する
   -水田、池等では可能で、私も良くやりますが、まず一番に気をつける点は、水田にしろ池にしろ
    利用されている人がいるし、他人の物だということです。
    池などではあまり気になりませんが、水田は非常に手間を掛けて手入れされている物であり、
    農家のおっちゃんやおばちゃんを見かけたら、一声掛けて世間話でもして採集するのがマナー
    です。
   -「この草が欲しいんです。採集させてもらって良いですか?」と素直に言うと、意外と容易に
    許可くれる方がほとんどですし、中には他の田んぼの自生情報教えてくれたり、一緒に採集
    してくれたりする方もいたりします。
   -刈り取りが終わった時期であればある程度水田内にも踏み込みますが耕作期は絶対に厳禁。
    また、あぜも極力気をつけて歩きましょう。
   -国立公園や保護地等での採集はOUTです。

    a.ポイントの見極め
     -ほとんどカンです。ま、あえて言うなら、四角ではない、小さ目の水田は狙い目な事が多い
      です。そういう水田は作付け量が少なく、農家が自分用に作付けしている事も多いので
      農薬などの使用量も少なめな事が多いです。
     -また、池では農業用に利用されている物が狙い目かな。基本的に水位の変動がないと
      自生できない植物ですから。

    b.株の採集
     -時期にもよりますが、出来る限り小さくて花芽が上がっていない株を採集しましょう。
      採集時はスプーン等で根についた土を出来るだけ落とさない様、また根を切らない様に
      採集する事がコツです。採集後には穴が出来ます。周りの土で埋めておきましょう。
      立つ鳥跡を濁さずを心がけて。
      さらに、忘れないうちに採集地を記録しておきます。
     -持ち運びには採集時期は暑い時期が多いですから発砲スチロールの箱を用意して氷等で
      冷やしておきます。はっきり言ってめんどくさいですが、生存率に大きく響きますから
      がんばりましょう。
     -ビニール袋に入れて、車内に放置したら煮えます。煮え死にます。
     
    c.帰宅後
     -その日の内に出来る限り植付けします。早ければ早いほど生存率が高いです。
      もしそれが無理であれば土がついたまま、浅いトレイなどに水を張って日陰等に出して
      あげてください。
      結構時間との勝負なんで忙しいです。

  A.種子を採集する
   -出来る限りこちらをお奨めします。手間もかかりません。
    用意する物は、小さなビニール袋か封筒とペンか鉛筆。これだけです。
    現地で採集しながら封筒に入れ、鉛筆で採集地と最終日、備考を書き込んでOK。
    帰宅後乾燥して、保存用の袋に移すなり、そのまま保存するなりすればOKです。
   -今の所、多くの種が自生地消滅していっていますし、それほど自生地が多くありません。
    株を採集することも、種子を採集する事も採集することは同じですが、少しでも自然にやさしく
    ですよ。
   -問題点は種子の熟す時期を見計らう為に何度か同じ場所に脚を運ばないと行けない事。
    めんどくさいけど、こればっかりはしょうがない。自生環境をよく観察する機会でもありますし。
    また、水田などでは刈り取り後、耕されちゃうとOUTな点も辛いですね。
    

2.種子の特性とか
 T.発芽期間
  ・国産種では種子径と発芽特性で大きく3つのタイプに分ける事が出来ます。

   @.種子が小さく、休眠性がほぼ無いタイプ(種子はほぼ円形、0.3〜0.5mm程度、50粒以上/頭花)
     → ホシクサ、クロホシクサ、アマノホシクサ、ゴマシオホシクサ

   A.種子が大きく、休眠性がほぼ無いタイプ(種子形は広楕円形、0.5mm程度、20粒程度/頭花)
     → オオシラタマホシクサ

   B.種子が大きく、休眠性があるタイプ(種子形は広楕円形)
     → ヒロハイヌノヒゲ、ニホンイヌノヒゲ、オオホシクサ、クロイヌノヒゲ等水田・池自生型
       (0.5〜0.7mm程度、30粒程度/頭花)

     → シラタマホシクサ、イトイヌノヒゲ等湿原依存型
       (0.5〜0.9mm程度、10粒程度/頭花)


 U.休眠期間
  ・上記3タイプでは、@.AタイプとBタイプで二つに分かれます。

   @.Aタイプ
    -播種〜発芽までは 20℃で5〜14日、25℃で3〜7日程度が目安です。種子には休眠性がなく、
     採取→一時乾燥→そのまま播種でも発芽率は良いです。 冬季に発芽させる場合は18℃以上を
     保ちましょう。

     それ以下でも発芽はしますが  発芽時期がそろわず、苦労する事があります。  
     乾燥保存にも強い種が多く、きちんと冷蔵庫等で保管すれ5年ほどは発芽してくれます

   Bタイプ
    -ある程度の休眠期間を与える必要があります。休眠を得なくても発芽する事もありますが、発芽が
     そろいません。

     そのため、収穫後採り蒔きし、屋外の低温に当てるか、冷蔵庫等で保存した方が良いと思います。
     また、種子寿命もそれほど長くなく、2.3年と考えた方が良いでしょう。特に、シラタマホシクサ等湿
     地型の種は種子数も少なく、種子寿命も短いようですので採り蒔きでの栽培をした方が良いでしょう。


3.播種は?
 T.播種時期
  @.屋外栽培
   -地方にもよりますが、サクラが咲いた後〜梅雨入り前までの4月半ば〜6月半ばまでが適期です。
    屋内で1〜3月に発芽させて、4〜5月に屋外に出す事も可能ですが、株のステージによっては
    低温に当たると極小さな株でも花芽分化してしまうことがありますので要注意です。
    また、盛夏に播種しても、3ヶ月あればある程度の株に育ちますので種子の採取は十分可能です。

  A.室内栽培
   -時期は温度管理さえ出来れば問いません。夏場の高温がネックになります。種にもよりますが、32度を
    生育の上限と見て栽培してください。特に水槽内での蒸れは致命的で、溶けるように枯死します。
    冬季は腰水温度を25℃以上に保つと発芽も良く、生長も良いです。逆に15℃を切るようだと良好な
    生育は望みにくいです。
    また、ある程度の大きさ(直径2〜5cm程度)になると、15度を切ってしまうと花芽分化してくることが多く、
    気をつけた方が良いでしょう。

 U.発芽させる為の用土
  -ホシクサ類は、ほとんどの種が光好性種子ですので、光に当たっている事が発芽の条件となります。
   栽培用の用土とはまったく考え方を変えて、清浄であることと、細かい事が重要になってきます。
   ただ発芽〜子株までの生育ですので鉢も2.0号鉢でよいでしょう。また、素焼きの鉢は高いし洗いにくい
   ので軟質のポリポット、硬質のプラポット等で問題ありません。
  -発芽専用で育てるメリットは、きっちりと発芽を確認できる、間引く手間が省けるという点かな。もちろん
   これは普通はしなくても良い作業です。

  @.ソイルパウダー
   -やや高いですが、播種〜栽培まで使いやすい用土といえます。

  A.赤玉土・鹿沼土
   -主に極細粒のもの(挿し木用等)を表土に使えば問題ありません。ただ、鹿沼土は比重が軽く、浮く事
    がありますので深い腰水の場合は扱いにくい事があります。また、赤玉では粒径をそろえる為に
    フルイでふるう作業が必要。

  B.ピート
   -なれないとやや扱いにくいです。また、深い腰水にすると腐りますのでその面でも扱いにくい事が
    あります。
    入手もしやすく、清浄で、種子が用土中に落ち込む事も少ないのでGOOD。単用でもOKです。
    また、使用後可燃ゴミで出せる点も個人的には相当高評価。

  C.ビオソイル・荒木田土
   -田んぼの土です。重い土で、扱いやすく良いのですが、元田んぼの土だけに意図しないホシクサ等の
    発芽が見られる事もあるので私は使用していません。また、湿原系の種とは相性が悪いようで素直に
    育てられない事が多いです。また、用土表面に苔が張ると生育が悪くなります。


4.生育から採種まで
 T.育てる為の用土
  -発芽用の用土とはまた違ってきます。
   pHも中性以下であればある程度の差はありますがどの用土でもそれほど問題なく育ちます。
   その為、用土としては、細かい粒の物(ADAソイルパウダー、ビオソイル、荒木田等)を使用した方が
   良いです。
   また、鉢上からの潅水、降雨等で用土中に種子が落ち込むと発芽してきませんので注意が必要です。

   @.ソイル(パウダー)単用
    -やや価格が高い事を除けば、問題なく播種〜採種まで楽しめる用土です。中株程度で水中への
     移行を考えて
     いる方はこの用土の使用が一番適当でしょう。粒が粗いため、比較的腰水が深いほうが生育は
     良いと思います。
     ある程度の肥効もあり、使いやすい用土です。

   A.赤玉土・鹿沼土
    -主に極細粒のもの(挿し木用等)を表土に使えば問題ありません。ただ、鹿沼土は比重が軽く、浮く事
     がありますので深い腰水の場合は扱いにくい事があります。また、赤玉では粒径をそろえる為に
     フルイでふるう作業が必要。
     また、肥効がほとんど無い用土ですので何らかの施肥が必要になってくる事が多いです。

   B.ピート+ミズゴケ
    -深い腰水にすると腐りますのでなれていないと扱いにくい事があります。
     単用はあまりしませんが、ピートは他の土壌表面に薄く敷くしくとなかなかGOODです。
     ピートは単用では成育にはあまり向いていません。ミズゴケの表面に乗せるのが妥当な使い方
     でしょう。
    -また、ミズゴケ単用も粉にしないと株元の空隙が大きく、株が安定しません。ピートとの併用が
     望ましいです。
     腰水は2cm内外で。個人的には一番利用頻度が高い組み合わせです。

   C.ビオソイル・荒木田土
    -田んぼの土です。重い土で、扱いやすく良いのですが、元田んぼの土だけに意図しないホシクサ等
     の発芽が見られる事もあるので私は使用していません。
    -袋に入れてレンジでチンすると種子死ぬので良いかも。
     また、湿原系の種とは相性が悪いようで素直に育てられない事が多いです。
     用土表面に苔が張ると生育が悪くなります。
     また、なぜか時々調子を崩す事があり、あまり私は好きではありません。腰水は極浅いか深いかの
     どちらかでの使用が良い感じ。

 U.播種〜発芽
  -この時期は、草体が極小な点と、軟質な為、直射にはあまり当てず、風通しの良い日陰で管理すると
   良いです。
   ホシクサやヒロハイヌノヒゲなどは強いのですが、クロホシクサや、アマノホシクサはやや弱く、直径が
   10mm程度までは明るい日陰で育てましょう。
   また、この時期はナメクジの食害で一晩で全滅もありえますので、屋外栽培場合は要注意。

  -播種ですが、蒔きすぎに注意しましょう。播種量の目安は
   2.0号鉢 - 10〜20粒
   2.5号鉢 - 30〜40粒
   3.0号鉢 - 40〜50粒
   程度です。これでも生長していった姿を想像すると多いと思いますが、発芽率が悪い事もありますし、
   採種量を多くしようと思うと移植は必ず必要な作業ですのでこの程度で。
   蒔きすぎでも最初はそれほど問題ありませんが、生育中期からは明らかに生長が鈍りますので
   適度に間引くか移植してあげましょう。
   あまり混みすぎていると、夏場に病気で一発死もありえます。

 V.発芽〜中株
  -おそらくほとんどの場合で移植が必要になってきます。適期は株径が10〜15mmになった頃です。
   大体播種から1月後ぐらいだと思います。また、やや小さいでしょうが移植からもれた株を水中に移行
   させる事も出来ます。
  -移植を行う事で適度な株間隔を作り、根圏をある程度確保できますので、収量の増加が期待できます。
   密になったまま栽培するのとでは生長も違ってきます。もちろん、採種できる種子の量も相当違って
   きます。
   また、株のサイズも蒔いたまま密植状態になっている物と比べると相当大きくなります。
   
   2.0号鉢 では
    ホシクサ、クロホシクサ等小型種で 1〜3〜10株 ヒロハイヌノヒゲ、オオホシクサ等大型種で1株です。
   2.5号鉢 - 30〜40粒
    ホシクサ、クロホシクサ等小型種で 3〜5株 ヒロハイヌノヒゲ、オオホシクサ等大型種で1〜3株です。
   3.0号鉢 - 40〜50粒
    ホシクサ、クロホシクサ等小型種で 5〜10株 ヒロハイヌノヒゲ、オオホシクサ等大型種で1〜5株です。
  -もう少し多くても大丈夫ですが、大型種ほど生育不良が目立つようになります。

 W.生長期〜開花
  -もうこの時期までくればほとんどの種が一安心です。
   水中への移行の時期は、

    クロホシクサ、アマノホシクサ、ゴマシオホシクサ、ホシクサ等小型種で直径15〜20mm
    ヒロハイヌノヒゲ、オオシラタマホシクサ等大型種で50〜60mm

   がベストなサイズです。あまりにも株が小さいと、痛みが激しくてロスが大きいですし、根も少ないので
   ちょっとした衝撃で抜けてしまう為、適当ではありません。
   大きすぎても花芽分化していたりと何かと都合がよろしくないです。

  -水中化する場合は、水中で株分けを行い、乾燥させないようにしましょう。また、草体も軟弱なので
   ピンセット等を使い、丁寧に作業した方が良いです。水中での栽培だと、水上よりも早く大きな株に
   なりますが、一度水中化した株を水上に戻すのは大変に難しい(特に夏場は)ので、よく考えて株分け
   しましょう。

  -そのまま水上で栽培するのであれば、薄い液肥(ハイポネックス等)や活力剤(ECA、メネデール等)を
   大体普通に使用する2〜5倍程度の希釈で月に2.3回施肥してやるとさらに大きく育ちます。
   また、盛夏は腰水を定期的に入れ替えてやる事も重要です。

 W.採種
  -種子の採取は、花芽が上がり、開花し、花茎が一部茶色がかって来た頃に行うのが良いでしょう。
   心配であれば、頭花を一つ試しに分解してみると良いです。また、草の性質上、すべての頭花が
   一度に熟す訳では無く、中には未熟な頭花もありますが、どちらにしてもすべての頭花が100%完熟
   での採種は難しいですので、後に分解する為として収穫しちゃいましょう。

  -収穫は、花茎を根元近辺からハサミでばっさりと行きます。はさみで切ったら、100円ショップで封筒を
   購入しておき、その中にいれて1〜2週間ほど日陰で自然乾燥させます。これは室内で良いです。
   ここで乾燥をサボると、種子にカビが生えたりして後で泣くはめになります。
   その後、乾燥が済んだら、花茎を1cmほどに切り、種子保存袋に入れて乾燥剤とともに冷蔵庫へ。
   量、種類数が少ないのであればそのまま保存してもかまいません。

 W.水槽内での水上栽培
  -夏場以外は楽です。特にクロホシクサ、アマノホシクサ、ゴマシオホシクサはなぜか室内・湿度高めで
   冬季に栽培していると頭花から水上でも子株を出す事が多いです。
   花後草体が茶色くなる前に頭花をすべて切り取り、調子の良い水槽に浮かべておくと子株を出す確立
   が高いように思います。

  -また、株での導入時も、いきなり水中に植え込むのではなく、調子の良い
   水槽に浮かべて、発根してくるのを待ってから植え込む方がその後良好な生育を見せる事が多いです。 
  

 X.家の平均的な生育サイクル例。(栽培地宮崎県です)

01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 09月 10月 11月 12月
a.
播種
- - - - -
開花

採種
b.
播種
- - -
開花

採種
c.
播種
- -
屋外へ
- - -
開花

採種
d.
播種
- - -
屋外へ
- - - -
開花
-
採種
-
株分れ
-
室内へ
-
e.
播種
- - - -
屋外へ
- - -
開花
- - -
室内へ
-
f.
播種
- -
発芽
- - - - -
開花

採種
g.
発芽
- - - - -
開花
-
採種

播種
この背景色は室内期間 この背景色は屋外期間
a.ホシクサ
・4月播種、その後屋外で管理、10月採種後枯死
b.ホシクサ
・7月と遅めに播種、11月に約4ヶ月で採種。その後枯死
c.クロホシクサ
・室内で2月に播種、4月半ばに屋外移行、株の充実が良かった為、早めに開花、採種。その後株は廃棄
d.ゴマシオホシクサ
・1月に室内で播種、4月に屋外へ。7月に開花、その後採種。花後、株分れしたので、室内で栽培継続。
e.オオシラタマホシクサ
・室内で1月に播種。中株で屋外に。順次開花結実し、生育していくタイプなので11月に室内へ移行、栽培継続
f.ヒロハイヌノヒゲ
・2月に屋外へ播種。その後、4月発芽。9月に開花し、10月採種。後枯死
g.シラタマホシクサ
・前年採り蒔きしたものが、4月に発芽。9月開花、10月に採種。すぐに採り蒔き。


5.害虫等
 T.害虫
  -あまり害虫は多くありませんが、中には致命的な奴らもいますので、種類と簡単な対処方法を。

  @.ナメクジ(主にチャコウラナメクジ)
   -ヨーロッパからの帰化種で、日本全国いない所は無いぐらい生息範囲が広い大害虫(虫?)です。
   ・被害は主に、発芽〜開花ステージまでどのステージでもあります。特に発芽時期は要注意で、
    一晩で全滅もあるので
注意しておきましょう。
    湿った所は大好きなんですが、水中では溺れ死にますし、水があると渡れないのでそのような

    ナメクジ返しを作場に作っておくと心配ありません。
    対処:作場付近にナメクジ殺薬散布、夜間に捕殺、木酢等忌避効果のある物の散布。

  A.コバエ(幼虫)
   -これは主に室内での害虫です。特に発芽初期に被害があります。
    湿度が低いとそれほど発生はひどくないのですが、それでも被害を受ける事があります。
    この虫は幼虫がミズゴケやピート等
腐食質表面に糸を吐いて巣をつくり、植物体も食害します。
    発芽初期に発生されると瞬く間に全滅する事もあります。

    また、湿度を好むので成株であっても株元を食害されると枯死することがあります。幸いな事に、
    幼虫時代はきわめて薬剤に
弱いので対処は楽です。
   -被害を受ける速度が遅いので気が付きにくい事が多いので要注意です。

    対処:湿度を下げる、極薄い農薬(殺虫剤ならどれでもOK)散布、水槽内で液体蚊採り発動等。
        キンチョール軽くひと吹きでも死ぬ。


  B.アブラムシ
   -こいつは室内だろうが、室外だろうが発生する、個人的No1嫌害虫です。
    幸い、ホシクサに対してはそれほどの被害を与えませんが、開花期に花茎にびっしり着かれると開花
    不全になり、
種子数が異常に少なくなる事があります。
    ですので、被害がひどくないうちに対処しておく事もお奨めします。

    また、種類が多く、種によって根、茎、新芽と被害個所が異なります。
    対処:少ないorあまり気にしないのであれば、手作業での捕殺。
        根絶をめざすなら、農薬(ベニカX、オルトラン等浸透移行性剤)の使用が無難。


  C.その他-バッタ類、コガネムシ類等
   -イナゴ、トノサマバッタ、クルマバッタ、ツユムシが食害してくれます。コガネムシ類では、マメコガネ、
    ドウガネブイブイ、
アオドウガネが食害してくれてました。
    まだ他にも食害する奴らはいるでしょうが、どれも偶発的な物なので見つけた時に

    捕殺で問題ありません。また、オカモノアラガイ、モノアラガイもたま〜に食害してる事があるようです。

  *注意 -農薬は、一度かけたら水中への移行は1月は無理だと思ってください。特に、植物体内に
         薬剤が残留する浸透移行性剤は
良く洗った程度では水槽への導入は非常に危険です。
         特にエビは全滅の憂き目に合うと思ってください。

         また、農薬だけでなく、液体蚊採りも魚毒性は相当危険です。幸い揮発成分ですので
         2週間ほどで残効は消えるようですが、

         すべて自己責任でよろしくです。くれぐれも薬を軽く見て使用するのは避けてください。


番外編
-ビオトープでの栽培

 -非常に楽でお手軽な栽培方法ですが、いくつか注意点が。
 ・勝手に発芽→開花しますが、たまに発芽しない事もあるので、採種は怠らない。
 ・春先に発芽してこなければ、てきとーに代掻き(土壌表面かき混ぜる)してみる。
 ・ドジョウがたくさんいると、抜かれまくって育たない。金魚がいると食われてしまう(フナも食べます)。
 ・似た種類を入れると(クロとアマノ、ヒロハとオオホシクサ等)混ざって訳がわからなくなる。
 ・あまりにも光をさえぎりすぎる植物(スイレン、カナダモ等)があると、上手く育てない。
 ・アオミドロや藍藻がはびこると枯死しかける。
  以上に気をつければ問題なく育つと思います。用土はなんでもOK。庭の土なんかでも意外と育ったり。
  上手く育つと、ホシクサの群落が見れるんで楽しいよ。
  ただ、海外種は止めよう。種子は大概耐寒性あるみたいです。でも、オオシラタマは意外と弱い気がする。

  



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