育 成 メ モ 育 成 理 論 |
【Theory2】窒素肥料概説 〜誤解されている肥料の使い方〜 |
名称 | 性質 | 備考 |
窒素 | アンモニア態、硝酸態、尿素など存在形態は色々 | 元素記号はN、原子番号7 |
リン | 成長を司る。リン酸(H3PO4)として利用される | 元素記号はP、原子番号15 |
カリ | ケイ酸カリ、硫酸カリなどが肥料として用いられる | 元素記号はK、原子番号19 |
炭素 | CO2として吸収。炭素固定がいわゆる光合成 | 元素記号はC、原子番号6 |
酸素 | 常時呼吸によって取り込んでいる | 元素記号はO、原子番号8 |
カルシウム | ミネラルとして要求量は中程度 | 元素記号はCa、原子番号20 |
マグネシウム | ミネラルとして要求量は中程度 | 元素記号はMg、原子番号12 |
イオウ | タンパク質合成に不可欠 | 元素記号はS、原子番号16 |
鉄 | 葉緑素合成に不可欠 | 元素記号はFe、原子番号26 |
銅 | 植物体の酸化還元に関与する銅酵素を構成 | 元素記号はCu、原子番号29 |
亜鉛 | 植物体の各種酵素の構成、酸化還元にも関与 | 元素記号はZn、原子番号30 |
ホウ素 | 細胞壁の構造を安定化 | 元素記号はB、原子番号5 |
マンガン | 酸化酵素の作用・葉緑素の生成を補助など | 元素記号はMn、原子番号25 |
モリブデン | 酵素を構成、根粒菌の窒素固定、硝酸還元に関与 | 元素記号はMo、原子番号42 |
塩素 | 光合成時の酸素放出に関与 | 元素記号はCl、原子番号17 |
一般名称 | 機能 |
鉄バクテリア | 植物の根にとって猛毒となる二価鉄を酸化する。水中の微小な褐色の粘着性フロックにより存在を確認できる |
根粒菌 | 植物の根に集まり遊離窒素ガスの固定を行う。窒素循環に於いて主役の働きを担う |
菌根菌 | 植物の根に入るカビの仲間。カルシウムチャンネル(イオンチャンネル)に関与 |
VA菌根 | 「菌根」とは植物の根と菌類が作る共生体。役割としてリン等の吸収促進、耐病性の向上、水分吸収の促進が上げられている |
発根バクテリア | 発根バクテリアの活動によって根圏の活性が向上、発根を促す効果がある。活性が低いと発根を阻害する異種のバクテリアが蔓延る |
BT | 所謂BT農薬の原料となる土壌バクテリア。殺虫タンパク質を生成する性質を持つ。Bacillus thuringiensis |
硝化バクテリア | 機能している水草水槽に於いてはフィルターよりも底床に密度高く存在していると言われている |
参考 |
【文献】 ●土と微生物と肥料のはたらき 1988農山漁村文化協会 山根一郎 ●図解土壌の基礎知識 1990農山漁村文化協会 前田正男・松尾嘉郎 ●正しい水の調べ方新版 1990ワーナー・ランバート 【論文】 ●根圏の原生動物 独立行政法人 農業技術研究機構 東北農業研究センター 島野智之 2002 ●植物の窒素吸収戦略 清和肥料工業株式会社 真野良平 2002 【Webサイト】 ・神奈川県農業技術センター ・独立行政法人 農林水産消費技術センター ・信州大学萩原研究室 |
脚注 |
(*1)リービッヒの最小律 植物が成長する過程で多量成分をある比率に従って吸収しているという理論。基本的には正しいが、成分の相互補完やリンの成長過程に於ける必要量の違いなど例外が多すぎて理論として成立しないのではないか、と言われている説。非常に限定された条件でのみ理論通りの事が起きる。尚、正しくはリービッヒは「最小養分律」と提唱、後にウォルニーが「最小律」と補足訂正させた。 (*2)ニトロソモナス、ニトロバクター 手持ち文献、地元図書館、Web検索では両者の名称のバクテリア及び学名は確認できなかった。()内も正式学名ではなく、その意味であえて斜体としていない。 (*3)「肥料」という呼称 肥料として販売する際には「肥料取締法」第17条によって保証票に成分表示が義務付けられている。「ただし」があり「成長促進材」などと肥料以外の名目で販売する際は例え中身が同じものであってもこの限りではない。この仕組は農薬についても同じであり、家庭用の殺虫剤や除草剤のなかにも効果がある(=危険性も高い)農薬と同じ成分のものが存在する。 (*4)不幸な事故 園芸用で有名な二価鉄水溶液を常用していた頃、原因不明の魚類の大量死が発生。購入したファームのポット水草のロックウールに浸透していた農薬と二価鉄が反応して有害物質が発生したと判断した。製品の但書には農薬との併用禁止とあった。他の二価鉄製品、ADAのアイアンボトムにも同様の注意書きがある。意外とダメージの大きな事故が引き起こされる可能性もあるので、個人的にはプロセスと結果についても明記すべきだと思う。 (*5)ここまで書いても分からない方へのガイダンス |
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