植物用語辞典 利助流家元版

ワ行


【矮性(種)】わいせい(しゅ)
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植物学的には個々の成長度合によって呼称を変えることはなく、園芸の世界の概念である。種としては同一であるが著しく小型の個体。
場合によっては何らかの処理(矮性傾向を持つ個体同士の交配か薬品処理か)を施して「ミニ何たら」とあたかも種(しゅ)であるように販売していたりする場合もあるが、先祖帰りしたり中途半端な大きさまで育って上手く行かないことも多い。
水草で「何とかドワーフ何たら」と名乗っているものも元は種として同一の別な植物であったり、「似ていて小さいのでドワーフ付けとけ」という乗りで本当は別種の場合もあると思われる。なにしろアクア界はこと呼称に関しては学名そのまま読み、属名のみ呼称、略称、愛称、何でもありである。
Cryptocoryne wendtii という「種」はスリランカ原産のクリプトコリネ属の1種であるが、色味の違いでグリーンとかブラウンとか付けられ、甚だしきは属名の、しかも一部をもって「一般種のクリプト」等と呼称されることが多い。混乱するので出来れば「溶けにくい溶草茶色」とか「マレーシア一夜草(涙)」など学名と関係ない世界でインヴォイスを決定して欲しい。どうせ売る方も買う方もその程度の連中なんだから(爆)。
それはともかく、植物の成長は環境に拠る影響が大きく、巨大な松や欅も小さな鉢で痛めつけながら長年育てると価値が出る場合もある。我が国の文化で「盆栽」というが松は松、欅は欅であることを認識しているのが素晴らしい。間違ってもドワーフ松とかおそ松などとは呼ばない。分かったような分からんような横文字の一部を引っ付けて喜ぶ上記ウマシカ君達にもぜひ見習って欲しいものですな。

【鷲谷いずみ】わしたにいずみ
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生態学者、東京大学大学院教授。研究者というカテゴリーの方々は多数見ているが、この方には機動力とトーク、論理性に感銘を受けた。
キーワード「自然再生」は、従来の行政主導の駄目駄目再生(ホテイアオイでも何でも移入して事足れり)に対する強烈なアンチテーゼで、シードバンク活用による「そこにある自然再生」が考え方のコアとなっている。民間主導のNPOに与えた影響は大きく、NPOに行政が引き摺られるケースも出て来ているので素晴らしい功績であると思う。

直接自然再生とは関係ないが、先生の著書の一つ「自然再生」(中央公論新社)の挿話に思うところがあって、それは東京に訪れる外国人は仕事で来ても再び観光で来たいとは考えていないというものである。
それはたぶん日本人が「つまらん」人種だからで、遊びが少ないので技術でも経済でも短期間に無駄を切り捨てて進歩するのだと思う。つまらん、は美点でもあるが都市を作る考え方にもどこかつまらん雰囲気が漂うのだろう。良し悪しは別として。
本を読んだ後に行ったクアラルンプールでもバンコクでも感じたそこはかとないカオスは多少の不具合や矛盾は最初から念頭に無い民族的特質の表現のような気がする。これが「観光に行きたい」街であって、逆に住む気は全く無い。
一例をあげればバンコクは「トゥクトゥク」という、バイクに人力車を繋げたようなタクシーが多いが、車はそれ以上に多く運転は恐ろしく荒い。東京基準で言えば事故だらけ渋滞だらけである。これを何とかしようとした形跡は見当たらない。マイペンライである。何とかしてしまうと「約束の時間はあくまで目安」という南国のまったり文化が失われてしまうのであまり合理的だと「つまらない」のである。
東南アジアには多くの中国人とインド人が住んでいるがタイ人やマレー人のこういう部分には同化しないようで、自分達だけで合理的にぱっぱか物事を進め、富とステータスを築いている。バンコクでも宝石とマネーを握るのは中国人である。
無理やり自然再生に話を戻すと、本当かウソか、北京で国際イベントがあり外国人が集まると「面子のために」枯れた芝生に緑色のペンキをぶちまけるそうで、自然破壊も大規模な中国らしい、ありがちな話だなと思った。ただ、諫早湾で悉く「影響度」の予測が崩れたにも関わらず、またぞろ出所不明な数値を持ち出して吉野川河口堰を推進しようとしている日本人には他国を批判する権利はもちろん無い。中国式に言えば「先ず隗より始めよ」ってところか。

【ワシントン条約】わしんとんじょうやく
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正式には「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、CITES:Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)」という条約。世界で約170カ国が批准している。もともとは国連キックの勧告でアメリカ政府と国際自然保護連合によって1973年にワシントンで採択された。

以前モスクワ経由でヨーロッパに旅行した際に、シェレメチェボ空港の免税店で同行ツアーの日本人が「ドルで買うと安い」毛皮類を買い漁っていたが、本条約に引っ掛かって成田で没収されるかも知れないと騒いでいた。売店の、見るだけで幸せになれるような超美人ナイスバディのロシアの娘さん達は見事な英語を話すので仕方なく私が聞いてあげたが「問題ない」との回答。ロシアが条約に批准しているかどうか不明だったのと、ヘラジカかトナカイか、見るからに「毛皮」というものを買われた同行者も居たのでさらに「本当に大丈夫か」と聴いたところ「間違いなく大丈夫」と回答された。 飛行機が離陸してから気が付いたのだが、聞いた時に私はクレムリン絵柄のマイルドセブンとお土産のマトリョーシカ人形を手にしており、「これは大丈夫か?」と聞いたような気が・・(爆)
その後毛皮を買われたセレブなマダム達が成田でどうなったのか知る由もないが、1994年の正月の出来事なので時効ということで(^^;

【ワンド】わんど
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語源は定かではないが、バス釣などで地形を表現する際に用いられる、湖沼や河川と連続した入り江状の水域や堆積物などにより切り離された水域を指す。一般に流速が遅く(時には皆無)、河川の場合は本流とは異なった生態系が出来上がることがある。淀川ワンドでは浮草の外来種、ウォーターレタスの繁茂が問題となっている。

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