植物学的には個々の成長度合によって呼称を変えることはなく、園芸の世界の概念である。種としては同一であるが著しく小型の個体。
場合によっては何らかの処理(矮性傾向を持つ個体同士の交配か薬品処理か)を施して「ミニ何たら」とあたかも種(しゅ)であるように販売していたりする場合もあるが、先祖帰りしたり中途半端な大きさまで育って上手く行かないことも多い。
水草で「何とかドワーフ何たら」と名乗っているものも元は種として同一の別な植物であったり、「似ていて小さいのでドワーフ付けとけ」という乗りで本当は別種の場合もあると思われる。なにしろアクア界はこと呼称に関しては学名そのまま読み、属名のみ呼称、略称、愛称、何でもありである。
Cryptocoryne wendtii という「種」はスリランカ原産のクリプトコリネ属の1種であるが、色味の違いでグリーンとかブラウンとか付けられ、甚だしきは属名の、しかも一部をもって「一般種のクリプト」等と呼称されることが多い。混乱するので出来れば「溶けにくい溶草茶色」とか「マレーシア一夜草(涙)」など学名と関係ない世界でインヴォイスを決定して欲しい。どうせ売る方も買う方もその程度の連中なんだから(爆)。
それはともかく、植物の成長は環境に拠る影響が大きく、巨大な松や欅も小さな鉢で痛めつけながら長年育てると価値が出る場合もある。我が国の文化で「盆栽」というが松は松、欅は欅であることを認識しているのが素晴らしい。間違ってもドワーフ松とかおそ松などとは呼ばない。分かったような分からんような横文字の一部を引っ付けて喜ぶ上記ウマシカ君達にもぜひ見習って欲しいものですな。
|