タニシのヒル抜き フィールドTips1

◆タニシの有用性◆

最近の無農薬・低農薬傾向で水田地帯にはタニシが増えてきました。まだ生物凝縮やら残留農薬やらで食材とするには危険な気もしますが、長い間農村の伝統的なタンパク源でした。他にも田んぼ周辺では季節によって鯰やイナゴ、ドジョウなど私が子供の頃には普通の食材として常食していた「資産」があります。

タンパク源としての資産価値はともかく、タニシは屋外の水草育成にとってはメダカと共に無くてはならない生き物です。なにしろ水質浄化能力が抜群なのです。
我が家でも日当たりが良い場所の睡蓮鉢やプランターではいわゆる「青水」、アオコが出ることがあります。透明度が数cmになり水が臭うようになります。これでは臭いによって市民権を失う前に多くの水草が絶えてしまいます。いくら「自然に学ぶ」でも庭にプチ手賀沼作ってどうする?ってところ。
こんな悲惨な青水プランターでもタニシを40〜50放り込んでおくと一晩でピカピカ透明の水になるのです。その効果たるや恐るべきもの。役目が終わって邪魔になったら元の用水路に帰してあげれば良いですし、金のかからない環境負荷をかけない優れた「フィルター」なのです。
ところがこんな「優れた」タニシにも弱点があります。殻内にヒルが潜んでいることがあるのです。タニシ経由でヒルが住み着いてしまった睡蓮鉢もあります。ヒルやヤゴが居ると自然っぽくて良いのですが、イヤな人はイヤでしょう。そこで「タニシのヒル抜き」の小技です。

◆簡易にして効果絶大◆

水田や用水路にいる小型のヒルはよく誤解されますが人間の血を吸うことはなく、水生ヒルで血を吸うのはその名も「チスイビル」のみです。他の種は「気持ち悪い」以外に害はありません。(その「気持ち悪い」が最大の害だ、という方のための小技ですが^^;)
連中の主食はベントス、特に小型の貝ですが時にタニシのような大型の貝にも入り込んでいることがあります。ヒルに取り付かれたタニシは活性が落ちてしまいます。ヒルストレスと言います。これを利用してタニシを「選別」すれば良いのです。

獲る時点では分かりませんので、獲ってきたタニシを水を入れたバケツに入れて1〜2時間放置します。すると元気なタニシはほぼ例外なく壁面を伝い水面近くに集まります。この元気者だけをビオトープにお迎えすれば良いのです。簡単でしょ?

本当かガセか、北大路魯山人の死因となったされる「タニシのレアからの寄生虫感染」。タニシの種類によってはジストマの中間宿主になりますが(マメタニシ)、この段階のジストマは人間に取り付くレベルではなく、まして食うわけでもないので何も心配ないと思います。肝臓が弱点の私も多くのタニシを触っておりますが、タニシが原因でやられた事はありませんので。

(*)画像には一緒に捕獲してきたカワニナも混じっております

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