利助おじさんの探検絵日記

【その16】汽水湖探検


◆汽水の濃いエリアへ◆


涸沼(ひぬま)は茨城県の東部、茨城町と大洗町にまたがる大きな湖です。特徴的なのは那珂川、涸沼川を遡る海水が混入する汽水湖であることです。このため、流入河川側がほぼ淡水域でエビモやイバラモなどがあり、海側は海藻(良く分かりません^^ゞ)など、魚種はハゼやボラ、フナなどが居ることで、シジミがいたるところに居るという海と内水面の動植物が同居する面白い湖です。
夏から秋にかけてゴカイを餌にハゼ釣りに行くこともありますが、ハゼに混じってヤツメウナギやカレイ、フナが釣れます。周辺の小河川、水田も濃くてとても良いところです。今回、いつも水草拾いに行く西岸ではなく北岸に行ってみました。
はるか以前、北岸には一度だけ水草拾いに来たことがありましたが、カワツルモと思われる水草を採集しています。あわよくば、ということで微かな記憶を頼りに湖岸道路を車で辿りました。途中の流入小河川にはヤナギモ等が群生し、雰囲気が盛り上がって来ました。また、淡水が流入する涸沼川河口付近は大規模な湿地になっていて本当はここを詳しく探索したいところでしたが、ややシーズンも早かったので夏の楽しみということで。この一帯は尊敬する廣瀬誠先生(ヒヌマイトトンボの発見者)が捕虫網を持って歩かれた場所でもあります。私はもちろん新種の昆虫を発見しても「新種」とは分かりません。(^^ゞ
北岸は「少なくなった」と言われますが、まだまだシジミの宝庫です。シジミ漁で生計を立てている家もたくさんあって漁具が庭先に置かれているのどかな風景が広がります。


◆海藻が!◆


北岸は涸沼川河口(海側)が近いためか、雰囲気が海に近いものがありました。ほのかに香る潮の香り。そして岸近くに自生する海藻!ササバモやイバラモを採っていた同じ水域でこんなものを見るとは思いませんでした。
最初はリュウノヒゲモやカワツルモなど汽水性のヒルムシロ科かと思いましたが、礫に活着していましたので違うものだと。この時はそう思いましたが、この後大洗海岸に遊びに行って全く同じものを海で見ました。どうやら完全に海藻のようです。
さて、以前カワツルモらしき植物が群生していたあたりは何も見えませんでした。この湖はどういう生い立ちか(海跡湖とも言われていますが)礫底で、アクアグラベル(笑)で言うと「L」の大きさの小石がごろごろしています。ただし河川が流入する付近の堆積した泥底の部分には色々な水草があって、ここもそんなところでした。ただ、河川の水質変化に直接影響を受けるような場所なので、変遷が激しいのかも知れません。今度採集したら汽水水槽もやってみたかったのですが。
さて、無い物は仕方が無いので子供達とシジミを拾ったりアカテガニを追いまわしたりしていましたが、近くをジャンプする魚の存在に気が付きました。決定的瞬間を狙う手元にはもちろん愛機EOS KissDigitalがありましたが、植物用に50mm単焦点のマクロレンズが装着してありました。付け替える時間も無くシャッターチャンスは無常に訪れる..写真がこれです。(汗)
終いにはジャンプし過ぎて陸に上がって★になったものも。カニどものご馳走になるのでしょう。
ここはこれ以上面白そうなものも無かったのですが、県南の牛久沼や千葉県の手賀沼と違って「自然の雰囲気」を感じました。自然の雰囲気というのは簡単に言えば「水に手を入れるのがイヤかどうか」ということで(汗)、手賀沼に手を入れるとドロドロで「手が沼のように」なります。(分かったかな?)
ここは少なくても手を入れてシジミを採ったり海藻を調べたりするのに違和感が無い水質があります。それなりに生き物の姿も濃くてこれが「自然の雰囲気」ですね。周辺もしばらくは開発されそうも無いところですが、涸沼川(流入側)、大小用水路、生活排水など危険要素もありますので何とか踏ん張って欲しいものです。
同じ湖で海草と水草が同居、カレイと鮒が同居という環境は日本に数箇所だと思います。茨城県のみならず日本の貴重な資産だと思います。





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