利助おじさんの探検絵日記

【その24】ペナンで脱力 Part4


◆擬態する虫◆


水草の次は生き物です。これも開発が進んだため絶滅が危惧されている種類が多く、山に行けばどこにでも居る、というわけには行きません。
日本でもメダカはどこにでも居るような気がしますが、家の近所の水田地帯でも居る場所は限られていますし、似たような状況で追い詰められているのでしょう。
まずはコノハチョウの仲間です。蝶園内のため人間に慣れているのか近づいても羽を広げてくれませんでした。閉じると落ち葉そのものですが、開くと鮮やかな配色の美しい蝶です。
擬態する昆虫類は多く、この蝶園でも巨大なナナフシや草の葉にそっくりなカマキリなどを見かけました。

擬態と言えば以前藻草さんが仰っていたハリガネムシ。「水草の根になぜ針金が?」事件(爆)を思い出しますが、私も今年水田で見てしまいました。それも特大というか60cmぐらいの巨大なのを!本当に「水田に針金が落ちている」と思ってしまいました。それが・・・動くんです(汗)。捕食者から上位捕食者へ渡り歩き、最後は水に帰る・・・帰って来なくて良いので鳥の餌にでもなってくれ、と願わずにはいられません。


◆七色の虫◆


七色のコガネムシです。擬態の次はアピール系というわけで、野外でもかなり目立つと思うのですが喰われる危険よりも繁殖のために相手を見つけやすい道を選んだのでしょう。売店ではこの虫をシリコンでシールドしたキーホルダーも5RM(160円程度)で売っていましたので、それほど珍しい種類ではないのかも。
日本で七色の昆虫と言えばタマムシが有名で、家の近所では個体数が多く良く見られますが、良く見るとハンミョウのほうが綺麗だと思います。昔は実家の庭にも良く居たのですが最近はまったく見かけなくなりました。舗装道路だらけになってしまったからでしょうか。
ついでに個人的に綺麗だと思う昆虫はアオスジアゲハ、ギンヤンマ、ミンミンゼミ。みな一般種ですが、雑木林や水田を歩いている時に見かけると涼しげで雰囲気が良いです。

他にも変わった色のクワガタや腹の赤いタイコウチなどが居てなかなか楽しめました。あえて画像出しませんが赤い筋が体の両側に入ったヒルは見ものでした。


◆その他もろもろ◆


他にも印象に残った虫は多々ありますが、スマトラやボルネオのクワガタ、カブトムシなど今やホームセンターでも販売している種なので画像は付けません。
外国産の甲虫については固有種との交雑や駆逐が問題とされており、特定外来生物被害防止法(略称)でも検討が開始されています。南国に来て弛緩した頭で少し考えた感想を。
物の売買は需要があり供給があって成立するのは当然としても、日本の国内法によって採集によって生計を維持している方々に大きなダメージを与えるな、という逆の見方も必要だという感想です。
前にも書きましたがマレー人は非常に勤勉です。ある意味勤勉でならす日本人以上だと思います。でも残念ながらそんなに仕事は多くありません。後で詳しく書きますがホテル前の海岸を根城にして観光客にマリンスポーツを勧めるビーチボーイは母国語以外に英語、日本語、アラブ語を使いこなします。日本的な感覚では「ぼったくり」を生業とする彼の能力の高さと、一日中暑い砂浜に居て観光客を見れば必ず声をかける勤勉、蠅のように追い払われてもめげない精神のタフネス。こんなナイスな奴が身の回りに居るでしょうか。
甲虫を採集している人達も同じような人々です。そこで得られる収入はこの国の物価水準からすれば死活問題となるほどの金額です。一度需要者側の責任で出来てしまった経済環境が再び需要者側の都合で破壊されて良い物なのか・・・難しい問題です。


Part5へ


Penang,Malaysia 2005.8.15(Mon)〜8.20(Sat)
photo Canon EOS KissDigital /Canon EF-S18-55mmF3.5-5.6 USM/SIGMA MACRO50mmF2.8 EX DG


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送