利助おじさんの探検絵日記

【その33】特異な沼、中沼


◆必死のサイクリング◆


とある冬の休日、かねて「茨城県自然紀行」を読んで興味を持っていた竜ヶ崎市の中沼に行ってまいりました。地図で見ると我が家から直線で7〜8km程度、十分チャリの行動範囲です。
チャリの行動範囲なのですがやたら寒いし、認めたくないけど五十肩で肩痛いし、車を出そうとしていたところ「たまには子供と自転車乗ってらっしゃい」と有難いご宣託。下のチビとキコキコ行く事になりました。

走り出してしばらくすると子供が「疲れた」と言う前に私が疲れて喉が渇きました。考えて見れば自転車で遠出するのは女房と二人で12年前に牛久沼にサイクリングに行って以来です。太ももは痛いし肩はそれ以上に痛いし、何回か休憩を繰り返しやっとこさ小貝川戸田井橋まで来ました。ここを渡れば利根町、利根町の端っこ僅かな距離を通過すれば目的地です。
ところが気の緩みというか(ほぼ起きている時間はいつも気が緩んでますけど^^ゞ)安心感が出て小貝川の堰の公園で大休止しました。子供と一緒におやつ食べたりお茶飲んだり。車では入れないところなので物珍しく、色々見学したり楽しみました。何とか気力も出たのでラストスパート、田んぼ道を突っ切って到着です。


◆素朴な疑問◆


中沼は鬼怒川と小貝川が分離されていなかった頃、氾濫で出来た沼、という事でしたがその通り案内板に書いてありました。流入河川も流出河川も無い安定したpH6の沼だそうです。(案内板にはHP6、とありました。FFやドラクエの好きな方が書いたのかな^^:)
透明度も高く水深は13.7mあるそうですが、素朴な疑問。沼となる前は何だったのでしょう!?一帯は見渡す限り田んぼで突如深い穴があるような地形ではないのですが、もともと何だったのか非常に気になりました。周囲1.5kmの深さ10m以上の穴・・・う〜ん、気になる。
実はこの沼、存在は以前から知っており、幾度となく車窓から見ていました。竜ヶ崎市街地に抜ける裏道がすぐ傍を通っているのです。ところがコンクリートの護岸と周囲に駐車された車と釣り人の多さから釣堀だと思い込んでいたのです。いくら湿地探検が趣味でも釣堀までは見ませんからね(汗)。
とりあえず周囲を歩き出すと噂にたがわぬ深さ。岸から急激に深くなっているところが多く、いきなり釣りでいう「かけあがり」だらけとなっています。水草おじさんはそういう場所は興味が無く、北岸(太陽が良くあたるところ)遠浅の岸辺に降り立ちました。予想に反し大きな礫の湖底が続いていました。


◆生き物たち◆


降り立つと同時に子供がミズカマキリを発見。12月の寒風のなかでも元気に活動しているものなのですね!その他タニシやヨシノボリ、クチボソ(モツゴの関東呼称)などが群れており、なかなか自然度の高い良い雰囲気でした。
事前の資料ではセキショウモがあるとの事でしたが見当たらず。庭の睡蓮鉢でも枯れている時期なので当然かも知れませんが・・・。沈水植物で見つけたのはお約束のオオカナダモのみでした。釣り人は仕掛けから察するにヘラブナ狙いのようでした。活性が低いのか釣れている様子はありませんでした。私も釣りは経験者なので分かりますが、一人でウキを見つめていると癒やされますので、水辺に来て釣り糸を垂れるという行為が重要なのですね。
ワカサギも釣れるようですが舟の無いこの沼では厳しいでしょう。ブラックバスの連中のように「持ち込み」かな?ブラックバスと言えば子供が水中に変な虫がいる!と言い出しましたが、教えられて見てみるとソフトルアー(ワーム)でした。自然環境を保護する場所だと入り口に書いてあるのに・・・どこにでも馬鹿はいるものです。
バスがいるのかどうか分かりませんが、この静粛なヘラ釣り師の間でルアーを投げるのは度胸がいるでしょう。間違いなくトラブルになりますね。ヘラがブラックバスの変な抑止力になっているかも。


◆帰りは地獄◆


他に見るものも無いので帰ることにしましたが、帰りの自転車の辛かったこと。来るときは順風でしたが帰りは逆風(当然か)。こいでもこいでも前に進みません。肩にかけたカメラバックが風に煽られてさらに抵抗を増します。
またもや小貝川付近で大休止。おやつの残りとお茶を楽しんで写真撮ったり見物したり。河原一面に広がるオナモミを見て感動したりカワウが魚を獲るのを見学したり。意外と楽しめました。
向かい風に悩まされながら何とか帰り着きましたが、ふと考えてみるとおやつやお茶以外にはカメラだけの手荷物でした。小型スコップやビニール袋、網といった小道具は一切持っていませんでした。(途中の用水路の僅かな水たまりに鮒やドジョウが追い詰められてうようよ居る場所があって後悔しましたが)
最近はシーズンでもこういうパターンが多く、近所で獲れる動植物は要らないというのもあるのですが、希薄な理由で手を出すのは控えようという気持ちもどこかにあるのかな?少し進歩したかなと、ちょっとだけ嬉しくなりました。





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