利助おじさんの探検絵日記 【その4】裏磐梯五色沼【新版】 |
◆酸性水質と水草◆ 本文にも書きましたが、五色沼の湖沼群は程度の差はあれ、おしなべて酸性傾向です。それも湖によってpH4.5とかpH5.1などと、俄かには信じられない数値が並んでいます。 ここまで極端だと生育できる水草の種類は限られてしまいますが、水草の入門書には「弱酸性の環境で育つ」という水草が数多く紹介されていますし、南米産の水草にいたってはイオン交換で水質を弱酸性にキープするソイルを使用しないとうまく育てることができません。(この点については「一般論」です。個人的に大いに異がありますがそれはまた別途) 水質が酸性傾向なのと塩基性傾向なのと、植物にとって何が違うのでしょうか。ここに水草が育つか育たないかの水質面のポイントがあるはずと考え、いろいろと調べてきましたし、記事にも書かせて頂きました。 別な記事で書いていますので重複は避けますが、pHによって異なるのが明確なのはアンモニアの分離比率と浸食性遊離炭酸の溶存量です。ただ、記事中で触れたフトヒルムシロについて考えてみると、これもあまり関係ないような気がします。 フトヒルムシロは成長してしまえばほぼ浮葉だけであり、水中は葉柄のみでとても水中の養分に依存しているようには見えません。また浮葉を持つということは、光合成に必要な光とCO2を気中に求めているということであり、これまた水中の溶存二酸化炭素に頼っているようにも見えません。 なにしろコウホネの沈水葉、つまり発芽直後の状態では光合成を行っていない、という話もあるほどです。二酸化炭素や有機物に拘ると永久に正解には辿りつかないと思います。 南米産の自生地は見ていませんが、完全な沈水植物であれば適応する理屈も、浮葉や抽水が常態であれば話は変わってきます。自生地を探訪する際にこんなことも考えながら歩けば面白いと思います。 |
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