利助おじさんの探検絵日記

【その41】微笑みの国紀行
第一部 プーケット編4



◆コーラル島◆

翌日は、前日雨で流したコーラル島へ渡りました。なぜか浪が荒くまったく泳げないプーケット島の周辺にはコーラル島やピピ島など浪のおだやかなビーチを持つ美しい島々がたくさんあります。
プーケットの船着場から車同様鬼のようにかっ飛ばすモーターボートで約20分、曇っていても十分美しいマリンブルーの海と白い珊瑚砂の砂浜が見えてきました。中央部の山並みには椰子の木が点在し、まさに南の島という趣です。
ここも観光客丸出しですが、家族連れてりゃこんなもの。生物や名所だけでは子供が飽きてしまいます。私にとっても海浜の木陰で身体を休める事が出来ますし、家族は海で泳げますしね。一石二鳥というわけです。海辺の木陰でうとうとしていれば際どい水着の欧米人も砂浜を通りかかりますので目の保養にも。サングラスかけてりゃどこ見ているか分かりませんし(汗)
さすが熱帯だけあって魚はみんな熱帯魚です。(当然ですね)砂浜に打ち上げられる貝殻や珊瑚の欠片も大洗や九十九里では見られない南国テイストなので本当に来て良かったと思います。コーラル島周辺も小島が点在する風景で晴れていれば素晴らしい風景写真が撮れていたと思います。そう、晴れていれば。日本の夏休みはこちらでは夏が終わって秋の雨季なので仕方がないのですが。分かってはいましたが少し悲しい・・・
てなわけでぐーたらしていたところ、何やら背後に人間のものではない気配を感じました。昨年のペナンでは海岸でイグアナに脅されていますのでいやな予感がして恐る恐る振り向くと・・・


◆リザード出現◆

イグアナではありませんでしたが、黄色い斑点のある大型のトカゲが口から鞭のような舌をチロチロしながらくつろいでおりました(汗)。
わたくし、爬虫類全般、特に蛇とトカゲは非常〜に苦手でして内心は「ギャ〜出た〜」とあらん限りの力で叫んでおりましたが、周囲の中国、アメリカ、アラブ諸国などに笑われてしまいそうだったので何とか我慢しました。
それどころか、爬虫類好きの美女なっちゃんに見てもらおうと写真まで撮ってしまいました。私にしては上出来です。手が震えていましたので手振れが心配でしたがそうでも無かったようです。愛の力ですね(^^;
こやつは約40cmほどのブツでしたが、のそりのそりではなく、日本にいるカナヘビのような素早い動きでした。目があった瞬間、相当なスピードで山側のブッシュに消えて行きました。これ以降も海岸の寝たきりを楽しみましたが、目は常に内陸を向いていたことは言うまでもありません。不意に襲われたら今度こそ盛大に叫んでしまいますから。これはもう勘弁して欲しいですね。リゾートに来たのにリザードに出会ってしまうとそればかり気になって・・・。


◆熱帯海岸で見た夢◆

もう病気の話はやめよう、考えないようにしようと思いつつ一人であれこれ考えていると、どうしても脳裏に浮かんできます。最近はやや落ち着いてきましたが、いつどうなるか分からない完治しない爆弾なので、考えるなという方が無理なのですけど。
こうして寝ている場所は津波の際に地獄の有様になった場所です。プーケット一帯だけでも1000人以上が亡くなったそうですが、何年か経てばこうして何事も無かったようにリゾートしています。観光がメインの産業なので当然と言えば当然なのですが、こんな場所で自分だけの健康問題を考えているのが不遜なような気がして来ました。
目の前で楽しんでいる様々な人種の方々も色々な問題を抱えているでしょうし、私も含めて帰りの飛行機が無事故国に到着するかどうかも分かりません。航空機テロの危険は現実のものですし。
いまさらですが人間の運命なんて分からないものだなぁと感じました。運命の前には足元をちょこちょこ歩いているヤドカリも同じ。まさに下手の考え休むに似たり、考えてもどうしようも無いことは考えるだけ無駄なんだなぁ、と。まさにタイ語にはうってつけの言葉があります。「マイペンライ」。沖縄の「なんくぅなるさぁ」と同じ乗りですが、楽しむべき時に楽しむのが最善の道なのだと悟りました。


◆象に乗る◆

翌朝早くバンコクに向かう日程ですので、プーケット最後の午後は象に乗ることにしました。日本の動物園では触ることさえ叶いませんが、こちらでは観光資源として重要な役割を果たしていますので、触らせ乗らせ結構な料金を取ります。
滅多に来られないという観光客心理を巧みに突いた料金設定ですが、まさに「滅多に来られない」ので子供達のためにも乗せてあげることにしました。分かっていて嵌るのも大人の嗜み。
子供同士乗せても危険は無いと思いますが、つまらない怪我もイヤなので嫁さんと手分けして分乗しました。タイ人の象の運転手さんは某宗教団体の上○氏に似た細面の良い男でした。片言の英語でしたが、象の名前を教えてくれました。「ピカチュウ」。ピカピカァと口ずさみながら象をコントロールしていました。こんなところ(失礼^^;)にまで日本文化が浸透しているのですね。
日本と言えばホテルのTVではNHKが普通に見られますし、寿司のスタンドが街中に目立ちます。スナック菓子やチョコレートも日本語のパッケージのままコンビニやスーパーで売っています。こちらではトムヤンクン味のカップラーメンが有名ですが、日本風のものもあります。もちろんインスタントラーメンも普通に販売しています。
何より道を走る車はほぼ日本製。トヨタとホンダのシェアが高いような印象でした。下手すると日本の道路より日本車の比率が高いですね。これだけ日本が浸透しているのでタイ人は日本人が好きなのかな、と思いましたが必ずしもそうでも無いようです。笑顔でお付き合いしつつ良いものは素直に取り入れるしなやかさ。一度も外国の植民地にならず、近代になって以降大きな内乱も起こさなかった民族のタフな精神。礼節を持ち上昇志向と柔軟性を兼ね備えた美しい民族だと思います。

(第一部プーケット編完結)

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Phuket,THAILAND 2006.8.14(Mon)〜8.17(Thu)
photo Canon EOS KissDigital N /Canon EF28-135mmF3.5-5.6IS USM/SIGMA17-70mmF2.8-4.5DC MACRO



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