利助おじさんの探検絵日記 【その45】<番外編>夏休みの昆虫採集 |
◆ライフスタイルと昆虫◆ 他でも書いた話ですが、里山の昆虫の減少は人間のライフスタイルの変化と深い関わりがあります。 里山は長い間、燃料(落葉、下枝)や肥料(堆肥)の供給源としての経済林として存在し、きちんとした手入れが成されてきました。燃料がガスや灯油に代わり、肥料が化学肥料に代わる変化で、里山はいつしか経済林としての価値を喪失しました。価値が無くなれば手入れをする意味も無くなります。 この結果、下草刈や枝打ちによって風通しが良く、幼虫の餌となる適度な湿気を持つ朽木や落葉の堆積が成されていたものが無くなりました。 雑木林の今の姿を見れば分かりますが、林床は雑草や笹に覆われ、人間が立ち入る事も困難な場所が増えています。こうなってはカブトムシやクワガタも繁殖出来ないのです。 人間の行為が間接的・直接的に生態系に影響していますが、生態学的に「二次的自然」と呼び、適度な撹乱、上記の例で言えば里山の管理が存続条件となっているのです。この意味で人間のライフスタイルの変化が昆虫類の減少に直結しているのです。 ただ、昆虫類の減少・絶滅を防ぐために里山を管理しろと言うのは筋違いで、どこに居住しようと文化的な生活をおくる権利は憲法で保証されています。この部分は環境省でも「里地里山保全再生モデル事業調査」を通じて保全を模索するところでもあります。即効性という点では周辺住民による自然発生的な里山保全活動を支援、表彰する取組みなどが行われています。 |
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