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利助おじさんの探検絵日記 【その56】都会工場跡地の湿地 |
何を隠そう、わたくし元東京都民ですが、都民時代の大部分を豊島区で過ごし、それ以外の4年間、荒川区の東尾久という場所に住んでおりました。尾久一帯は下町と言えば下町ですが、下町の本場江戸川区や葛飾区とは微妙に異なった雰囲気があります。
公園整備に英断を示した同じ東京都のやることですが、日暮里・舎人ライナーなる意味不明の交通インフラが開通しました。都バス路線もありますし、乗り継ぎを考えれば地下鉄がリーズナブルですが、バンコクの高架鉄道BTSのような全線高架の鉄道が日暮里と見沼代親水公園というあえて結ぶ必要性が見つからない路線に作られたのです。
下町を歩くこと約10分、新生首都大学東京健康福祉学部を通り過ぎると尾久の原公園です。再開発地域だからでしょうか、歩道は歩きやすく、街路樹もあって下町に似合わぬ一画の雰囲気です。
この湿地で最初に目に付いたのは冒頭で書かせて頂いた通りシロネです。元々存在感の強い植物ですが、湿地の非常な広範囲に群生していました。群生するとさらに存在感を主張し、イヤでも目に付きます。開花は時期的にしておりませんでしたが、太く真っ直ぐな茎、強烈な鋸歯が印象的です。
この道筋を考えるとき、二つの可能性があると思います。一つは埋土種子の可能性ですが、元々湿地だったという確証は無く、しかも工場が操業していた期間を考えれば可能性は薄いでしょう。植物以外の生物、メダカやザリガニ、ドジョウの存在を合わせて考えれば第二の道筋が可能性として強く浮上します。すなわち「伝播」です。
てなことを考えつつ(おじさんは常に「考える」ものである)、池に架かった木道から小さな網で悪戦苦闘している長男から遥か遅れ、まだ自宅周辺には来ていないオオニワゼキショウなど「成るほど遷移環境」と思わせる外来植物などを愛でつつちんたら歩いて行きますと、画像のように非常に好ましい自然の造形がございました。
東尾久三丁目の都電乗り場まで歩く途中、初体験の「振って飲むファンタ」を買い与えたところ先程の憤懣やる方なし、の気持ちはゼリー状の奇妙な飲み物に吸収された模様で、このあたりが10歳の限界なのでしょう。|
Vol.56 東京都荒川区 2008.5.17(Sat) photo Canon EOS40D/SIGMA 17-70mmF2.8-4.5 MACRO |
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