利助おじさんの探検絵日記

【その61】ちょっと南十字星を見に 8/11

◆霧の朝◆


旅行前から目を付けていた今回最大の目的、熱気球飛行の日がやって来ました。高額な費用、ケアンズから60kmのマリーバ周辺で午前6時離陸となるためホテルを4時過ぎに出発と、悪条件が揃っているために(笑)気合が入った旅行者以外は参加しないオプションです。ウマシカと煙は高いところが好き!一家である我が家は当然ながら3時過ぎには起床してスタンバイです。
ところがマリーバに近づくにつれ、濃密な霧が出てきました。離着陸が危険ということで安全な場所を探すためにウェイティングに入り、最悪キャンセルの可能性も出てきました。
このツアーは急げば朝10時頃にはケアンズに帰着出来るので、当日午後のカンタス069(ケアンズ13:25発)で帰国する旅行者のために、朝食なしの「エクスプレス」というコースも設定されています。この日も日本人が何組かエクスプレスで参加されていましたが、ウェイティング中にタイムオーバーでお帰り、何とも気の毒なことになりました。
ウェイティングのレストランでコーヒーを飲みつつ待っていましたが霧は一向に晴れず、我々レギュラー組もキャンセルか?と半ば諦めの雰囲気が漂うころ、霧が無い離陸場が確保できたと連絡があり、何とか飛ぶことが出来ました。これは旅行中何回もあった「ラッキー」のなかで最大のものでしたね。何と言っても旅行前から楽しみにしていたツアーでしたから。

◆テイクオフ!◆


離陸場の牧草地ではすでに霧も晴れ、スタッフによって3機の気球のスタンバイが始まっていました。牛の糞を踏まないように注意しながら割り当てられたコアラ柄の2号機に向かい、出発前のブリーフィング。
ゴンドラ中央のコクピットからバーナーで噴射すると気球が膨らみ離陸のスタンバイ、4駆に結ばれた係留綱を外して離陸です。同乗したのは欧米系3組、日本人3組、韓国人母子。知っている日本のバルーンとは様相が異なり、地上から綱は延びておりません。高度1000mほどに上り風に流されてクルーズします。

早朝のアサートンテーブルランドは霧も晴れ、大地には野生のカンガルーやワラビーの姿が見えました。農家、ため池、クリーク、疎林、キュランダ方面には雲海も見えてきました。バナナやマンゴー、サトウキビの畑は大地のモザイクになっています。やはりこれです。予想以上に素晴らしい経験でした。早起き、高い費用なんのその。
真冬の高原しかも上空、かなり寒かったと思いますが、気温を感じさせない素晴らしさでした。低い雲海がたなびき、飛行機のガラス越とはまた違った空間の拡がり、地球の丸さ・・10mmの広角はこんな時のため、ですね。

これこそ本当のお奨めですね。その後のツアーで一緒になった方々に聞いてみましたが、やはり朝の時間と費用がネックで参加されない、との事でとても羨ましがっていました。


着陸は風任せ+若干のコントロールで刈り取り後のサトウキビ畑へ。予想通り着陸時にゴンドラがバルーンに引っ張られて90度こけました(汗)。日本ならこんな荒っぽいアトラクションは許可されないでしょう。
バルーンの片付けは全員で。片づけが終わるとバルーンを追いかけて来たバスのもとにトレーラーに乗ってガタコト向います。真ん中で立ってギャグを飛ばしているリンゴ・スター似の兄ちゃんがクルー、その前でギャグに受けているのが韓国人のガイドのお姉さん。こんなのに乗って畑の間を通って行くと人種や国籍など関係なく和みます。
朝飯は何の変哲も無いバイキングでしたが、高原の気持ちの良い朝、自然のなかで頂くものは何でもスペシャルですね。

朝食後10時出発のはずのバスが、駐車場に2分前に着いてみるとすでに出発後(汗)。別なバスが無線で連絡を取って追いかけてくれましたが、人数チェックをしないで出発するアバウトさもお国柄か。
午後のツアー前に主催のHot Air社からお詫びと双眼鏡を4つ頂きましたが、今回はすべてアンラッキーがラッキーとなってしまう巡りあわせでした。

◆パルネラパーク◆


午後は「天空の城ラピュタ」のモデルと「言われている」に誘われてパルネラパーク&絞め殺しの木&土ボタルツアーへ。
パルネラパークは熱帯雨林中に個人(スペインからの移民)が作った「城」ですが、オーストラリアの旅行にはちょっと異質ですね。何回も洪水で水没し、主な設備はガタガタですがジャングルの侵食と合わせて良い味が出ています。ただ個人的にはこの手のものはカリブの海賊と大差ないような気もして・・^^;

周辺にあるシダはさすが熱帯雨林、百花繚乱(シダなので花は咲きませんが)、好きな方には良いでしょうねぇ。園内の滝にも誰も獲らないことを良いことに人間をまったく恐れない巨大なウナギが群れていました。こちらではウナギを食べる習慣はない、との事ですがワニまで食う食文化のなかで何故?と思いました。
画像の池は庭園の中央部にある、パンフレットなどにも使われる有名なものですが噴水の動力は滝の水圧を利用したものだそうで、すごい工夫です。

ここでもパンフレットのように観光客を写さずに撮影したつもりでしたが「ファインダー視野率の壁」に負けてしっかり欧米人観光客の姿が入っていますね^^;


さて、このジャングル周辺にはグリーンアントという腹が緑色の蟻がいました。(ガイドさん爪切れよ、という突っ込みはさておき^^;)
この腹部分にとても酸味がありアボリジニが風邪をひいた際に食べる、という説明に釣られて食べてみました。レモン風味でとても美味でした。周囲に大阪からの女子大生2名がいたので持ち前のサービス精神で一発。

「う〜ん。すっぱい。食べてすっぱい(失敗)した」

意外と受けていました(汗)。受ければ更なるサービスを提供したくなるのが私。ガイドさんから「ジャングルには毒蛇がいる場合があるので注意しましょう」との説明を受けて、

「毒蛇が居たら横にどくんじゃ・・」

とかましてみると「そういうの大好きです」と冷静に受け流されてしまいました(更汗)。人種論は好きではありませんが、オーストラリア人は日本人っぽくて軽くギャグってヘラヘラ歩くタイプが少ないですね。ってことは私はアメリカ風か・・・。

◆黄昏の道を天空の城へ◆


いよいよラピュタのモデルと「言われている」イチジクの木の見学ですが、後に調べたところ必ずしもモデルと決まっているわけではないようです。真実は作者のみ知るところでしょう。
余談ながら「となりのトトロ」のモデル?と言われる東村山の「八国山」も地名の類似性以外にこれといった決め手が無いような気もします。作風から特定の土地をモデルにするような人ではないと思いますね。そのうちナウシカとかポニョのモデルと名乗りを上げる観光地も出てくるのでしょうけど・・

移動途中のサトウキビ畑が圧巻。走るバスから適当に撮ってこの豪華さ。じっくり三脚据えて撮れば、黄金に輝く穂が地平線まで続くたおやかな丘陵にうねる芸術的な写真が撮れる場所がいくらでもありました。遺憾ながら撮影ツアーご一行様ではなく「ちょっとバスを止めて写真を撮らせてくれ」とは到底言えませんでした。KYです。GBR、アサートンテーブルランド、マリーバウェットランド、写真のためだけに訪問する価値が十分にありますね。
この風景は紫外線が強く低湿度の時期に沈む夕日に穂が輝けば見られますが、国内では紫外線が強い時期には湿度が高く「日本の写真」になってしまうのです。こう書いていると今更ますます残念になってきました(笑)

「ラピュタの木」に着く頃には辺りはすっかり暮れて天空の城もこの通りフラッシュ撮影。今回後悔(というか重量負け)したもの3点セットの筆頭はこの内蔵フラッシュを使わざるを得なかったことで、GNの大きなストロボがあればなぁ、と思うことが度々ありました。旅行前のイメージが輝く珊瑚礁しか無かったので仕方がないと言えば仕方がないのですが。イメージの貧困ってやつですね。
ちなみに残り2つは三脚と望遠レンズで、特にカモノハシやツル、ペリカンなどを見た際に強く感じました。ただ、暗い私の望遠ズームなどはあっても無力で、夕闇迫る時間帯に出てくる警戒心の強いカモノハシなどにはF2.8通しぐらいないとダメダメですね。軽く20万以上しますのでもちろん守備範囲外ですけど。

次に見たのはストロボ禁止(外光の刺激で発光しなくなる)の土ボタル。これはもちろん三脚で長時間露光でしょうけど機材が無いので断念。肉眼で脳裏に刻み付けることにしました。
土ボタルは一般的なイメージの「ホタル」ではなくワーム(ミミズ)の一種らしく、餌を誘うために発光するそうです。暗い山道の両側で光っているだけなのであえて見なくても・・・と思いましたがこんな事を言ったら叱られてしまいますね。

途中の夕食を挟みすでに午後9時、朝4時から起きて動き回っていますのでさすがに睡魔に打ち勝つことが出来ずケアンズに帰るバスでは熟睡でした。


Cairns,Queensland,Australia 2008.8.7(Thu)〜8.13(Wed)
photo Canon EOS40D SIGMA 17-70mmF2.8-4.5 MACRO/Canon EF-S10-22mmF3.5-4.5USM


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