Fear of waterside
【第一夜】地獄のクリスマスツリー Contents

◆お父さんのズブズブ事情
◆チビは舞い落ちた
◆教訓

◆お父さんのズブズブ事情


ズブズブお父さんが待ちに待った休日と言えども「やや遠め」の水場にはなかなか出撃しにくい事情がございます。奥方にしてみれば「家に居て雑用を片付ける」役割を期待しているのでしょう。生垣の手入れ、草むしり(水辺ではやっているのですが^^;)家具の移動、食器の片付け、庭のウッドテーブルに防腐剤塗ったり、これでもか、というぐらいに次から次へと雑用が押し寄せてまいります。
こちとらウィークデイはもちろん妻子やペットを養うために激務をこなしておりますが、当然妻子はそんな姿を見ておらず、休日毎のだらけぶりと家事を放かって遊びに行ってしまう姿しか見ていないので仕方がありません。
俺はお前らを養うために頑張っているんだ、休日ぐらい自由にさせろ!
という論理は絶滅危惧種になってしまった模様でございます。
てな訳で雑用を放かって出撃すると「ご機嫌斜め」は当然の帰結。そのあとしばらく嫌味攻撃も覚悟しなければなりません。こんな状況を打破するための呪文「子供に自然教育」。使いすぎて最近効果がありませんが、子供と一緒に水辺に行く機会は多いのです。
この話はそんな事情で当時幼稚園児だった下のチビと一緒に霞ヶ浦沿いの用水路に行った時の話。


◆チビは舞い落ちた


この用水路は「いい加減にしろよ」というぐらい汚いです。(汗)農村地帯なので人口はさほどでもありませんが、下水道の普及率も0なので、栄養分豊富な水が常時流れ込んでおります。
その割には水草はそこそこあって、エビモ少し、マツモやや多め、ハゴロモモ爆発状態、リュウノヒゲモ極少が見られます。
事件は霞ヶ浦にガガブタの育成状況を見にいった帰路に起こりました。いつものように水路沿いを歩いて水草を観察したり写真に収めたりしておりましたが、足元から蛙が飛び出して面白いようにボチャンボチャンと水路に飛び込んで行きます。子供が面白がって遊んでおりました。
私は傍らの水田のほうに雑草を見に離れ、「ほぉマツバイ!」とか言って戯れておりましたその時でございます。
背後から身の毛もよだつ

「どぉぼぉ〜ん」


という音が聞こえてまいりました。見ると用水路に黒い頭が浮いております。わが愚息が転落した、という状況に気が付くまでやや間がありましたが、次の瞬間黒い頭は人間の形となり物凄いスピードで斜面を駆け上がってまいりました。
余程恐かったのでしょう、人間業では有り得ない動きでした。普段であればぴーぴー泣く我が子を抱きしめて「大丈夫,大丈夫」と慰めるところですが、這い上がってきたその姿はまさに

地獄のクリスマスツリー


汚物にまみれた水草の切れ端やら正体不明のごみやらを全身に纏った姿を抱きしめるには愛情以上に勇気が必要であると確信した瞬間でした。そんな時でも頭についているのはエビモ、と同定を行っている私。(自爆)
その夜、激しく叱られたのは私であることは言うまでもありません。(´ε`)


◆教訓


水に落ちた犬は叱られない(?)&水場の馬鹿力

【後日譚】
子供というのは危険に対する学習能力が希薄なのか(自分もそうだったのでしょうけど)、その後も度々河川湖沼、機会ある毎に嵌り込んでいます。
本当に危険な場所は近所にないので大目に見ていますが、嫁さんは靴を泥だらけにしてくるのが頭に来るらしく、ついに小学校低学年の子に自分で汚した靴は自分で洗わせることに決めました。
これが抑止力になるかと思っていましたが、相変わらず泥だらけで遊びまわっております(^^;遊んでいる時はその後に訪れる義務を忘れているらしく、庭の水道でゴシゴシ神妙に靴を洗っている横顔には微かな後悔の色も見えます。
その場は後悔してもまた同じ事をしてしまう・・・栴檀は双葉より、と言いますが、どうやら私の血を色濃く引いているようです(爆)。



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