Fear of waterside
【第六夜】ビジネスマン水草採集作法 Contents

◆偶然の賜物は仕事に優先してしまう
◆ビジネススーツでも採集は可能なのだ
◆こういう作法こそ、いとをかし
◆教訓

◆偶然の賜物は仕事に優先してしまう


この趣味を通して何人かの方にお会いさせて頂きました。ここをご覧になっている方のなかにもお会いした事がある方がいらっしゃると思います。ワタクシご覧の通りリアルでは見かけは真面目、とてもスーツが似合うビジネスマンと良く言われます。んが、口を開けばギャグの嵐、受けようが受けまいがひたすら連打、連打!打つんだジョー!!
そんな「見かけはマトモな」私がスーツ姿で水草採集した話です。一部公表していますが未公開シーンなども(汗)。

今時の言葉ではアライアンス、でしょうか。以前通信会社の方と一緒に法人のネットワークコンサルティングを行っていました。
K社の方と西東京の某社に仕事に行ったのですが、予想に反しすんなりと仕事が終わりました。K社の方は「家が近いので今日はこのまま帰宅する」と仰るので私もまだ5時前ですが会社には帰らず、帰宅することにしました。ところが駅に向かってトボトボ歩いていると見たような風景がありました。ここは以前プライベートで水草観察に来た湧水の河川だったのです。


◆ビジネススーツでも採集は可能なのだ


そこにはナガエミクリ、ヤナギモ、カワヂシャ、ミズハコベ、ササバモ、フサモ、セキショウモなどが圧倒的な迫力で自生していました。そして鞄にはなぜかジプロック付ビニール袋が!(笑)
正直悩みました。なんたってスーツ姿です。(勤務時間中であることは悩みませんでした^^ゞ)当然長靴も持っていませんのでズブズブできません。
その頃ササバモが枯れてしまって欲しくて仕方が無かったこともあって思考がグルグル回っていました。時間にすれば2〜3秒でしたが、「採ろう」「止めよう」の間を十往復はしましたね(爆)。
結局採る事にしました。さっそく靴を脱いで靴下を靴に突っ込み裸足になります。裾を膝まで捲り上げて入水。
人通りが少ないところですが人家もあって人に見られるのもナニですので速攻でササバモだけ採って何事も無かったように帰る、はずでした。そこに一人のおばさんが登場し、川のなかに居る私と目があってしまったのでした!おばさんの心の中は・・

怪しい男が川になにか隠している!



◆こういう作法こそ、いとをかし


私もびっくりしましたが、おばさんも驚いたでしょう。何たって川に人が入っています。それも漁師や自殺者ではなくて↑のように見た目は真面目なスーツ姿のビジネスマンが。おまけにご丁寧に手には水草持っています。
咄嗟に「調査です!調査!」と聞かれてもいないのに申し上げておりました。おばさんは見るからに疑わしい目で「はぁ、そうですか」と心なしか語尾が上がった半難詰調でお返事をされました。
通報されないように「このへんは水草多いですねぇ」と誤魔化すと、「知りません!」とピシャリとやられてしまいました。 「さぁて終わるか」と独り言をかましてそそくさとその場を離れましたが、振り返るとおばさんが川の中を覗き込んでいます。怪しい犯罪の証拠でも捨てたと思ったのでしょうね。
えー、以上踏まえましてビジネスマンの水草採集作法を。

ノート、デジカメなど小物を利用して調査、という雰囲気を作る
自分から言い訳するとかなり怪しい
出来ればスーツ姿で採集しない(爆)

こんなもんですかね。今回はあまり教訓も無いのですが、とりあえず。


◆教訓

水草採集者と犯罪者の垣根は意外に低い!?


おまけ
周辺自治体、住民によって保護、整備され、とても綺麗な河川です。ほぼ全域水草が密生していますが、このような綺麗な場所や樹木がオーバーハングして日当たりが悪い場所にはありませんでした。
水源は湧水です。湧水河川に水草が多い理由は一般に言われる「溶存二酸化炭素の量」ではなく、一定の水温と地中から運んで来るミネラル他の元素にあると思います。
このサイトで紹介した「霞ヶ浦付近小河川」も、かなり汚れていますが同じ傾向を示しています。

以前測定した際にはpHは7.4前後、かなり硬度も高めだと思いますが、ヒルムシロ科の一部もトチカガミ科同様に弱酸性の水草と違った光合成のシステムを持っているのかも知れません。この辺のテーマはいずれじっくり語りたいと思います。

夕方で光量の足りない駄目写真ですが、ミクリが水中化している画像です。あの傍若無人で自己主張の強いミクリがしおらしく水中葉で生きているとは驚きですね。私の家の近所の用水路ではありえない光景です。
正確な同定はしていませんが、湧水河川のミクリはナガエミクリが多いとの事なので、ナガエミクリの可能性が強いかと。
このあたりは湧水オンリーの水質でヒルムシロ科がやや劣勢です。ヤナギモ、エビモなどの小型種がミクリ、カワヂシャ、ミズハコベと混生しています。下流で一般河川取水の用水と合流するあたりから大型種のササバモが登場。富栄養との関連性も面白いですね。


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