Fear of waterside
【第八夜】遠すぎた橋 Contents

◆危ない橋を渡ってこそ
◆さすがに通行止
◆教訓

◆危ない橋を渡ってこそ


長らく楽しんできた橋がついに通行止めになってしまいました。市内の沼ですが、我が家のスジエビ、ヨシノボリ、クチボソ調達の沼なのです。駐車場から流入河川河口あたりの橋を渡るとスジエビやテナガエビが濃いあたりに出られます。(図、参照)
この橋は以前から怖い橋で、足元からギシ、ピシッと軋む音がして渡ると今にも崩壊しそうな今時珍しい危険地帯でした。落ちたら水面まで約2m、水深は1m程度ですが、溺れる危険よりも水がとっても綺麗なので「地獄のクリスマスツリー」になってしまうこと間違いありません。
行く時はもちろん子供達も一緒ですが、怖がって一人では渡れません。私が手を引いて2往復することになりますが、私も恐怖を覚えるほどなので仕方ありません。
ここを渡らないと遥か上流500mの安全に渡れる橋を渡らなければならないのです。エビや魚を調達するのは概ね夏ですので1kmの徒歩は厳しいのです。もちろん車で行っても止めるところが無い上に道がタイトで嵌りやすいので駐車場に置いて行かざるを得ません。帰りも1km、合計2kmです。


◆さすがに通行止


ところがやはり「見るからに危険」に見えたのでしょう。「危ないから渡ってはいけません」状態となってしまいました。橋を渡ってはいけないのなら真ん中渡ろうか?とボケをかましましたが、最近は日本昔話や一休さんを放映していないらしく、子供達は無反応でした(汗)。
仕方が無いので帰ろうかと思いましたが、漁場は10m先に見えます。10m先の宝の山に行くには往復2kmを踏破しなければならない矛盾。気が乗りませんでしたが子供達はやる気満々で「行く」と言います。仕方が無いので歩きましたとも。
身を隠す術も無い川沿いの小道、足元の蛇に注意しながら到着した時には汗まみれ、帰路は水入りのプラケに獲物が入って重量がプラス、駐車場に着いた時には水分が失われてTシャツの背中が塩だらけになっていました。
お約束ですが自動販売機は周辺には無く(駐車場と言っても未舗装の空き地ですから)子供が肩から下げていた生ぬるい麦茶で渇きを凌ぐしかありませんでした。あの時冷えたファンタオレンジ1本となら、クリプト3株+バルサミカぐらいは交換に応じていたと思います。

水だらけの場所で渇地獄!



◆教訓

急がば回るとプラス2km、体重はマイナス2kg



【スタンドバイミー】
スタンドバイミーは印象深いシーンが多く、自分のこれまでの人生を振り返るきっかけにもなる名作だと思います。クリス役のRiver Phoenixは今なら人気爆発大騒確実の賢そうな美少年でしたが惜しくも若くして亡くなりました。映画中の名場面で鉄橋を渡っていた少年達が列車が来たために慌てて逃げるシーンがあります。実は私も似たような年齢の時に似たような目にあったことがあります。
中学生の時に諸々ねばって親に援助してもらいCanonFTbと50mm、135mmを入手した私は写真が撮りたくて仕方がありませんでした。SLの好きな友人2人が冬の会津地方にSLの写真を撮りに行くというので同行させて貰うことになりました。
さすがにマニアだけあって貨物列車の時刻表まで用意していた友人は「列車が来ない時間だから鉄道のトンネルを抜けて撮影地に向かう」と、線路を歩き出しました。トンネルの半ばまで来た頃、入ってきた側から「ゴトンゴトン」と来ないはずの列車の音が聞こえてきたのです。
驚くというよりパニックでした。ローカル線の車両ギリギリの狭いトンネルで列車が来たら最悪と最良の結果が同じになってしまいます。それでも誰からともなく「壁にへばり付け!」と声を掛け合い、蒸気機関車の煤で真っ黒なトンネル壁面にしがみつきました。列車が来るまでレントゲンの「はい息を止めてぇ」状態で待っていましたが、来たのはなんと保線用の黄色い小さなトロッコのようなものでした。
トンネルを出た後、煤で真っ黒になった全身を笑いあいながら人生で初めて生きている実感を味わいました。

コラムじゃないので「生きている実感がないからイジメを・・」とか「命の重さの原体験が無いから簡単に犯罪に・・」とか言いませんが(ほぼ言ってますが^^ゞ)なんでもかんでも危険だ、危険だと言っていては健全な人間が育たないような・・・



SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送