半夏堂(はんげどう)
半外道ではない。庭中カラスビシャク(半夏)だらけで駆除しても駆除しても根絶できず苦労しているため開き直りの雅号。雅号があっても文化的な著作を行うわけではない。ちなみに最近はハンゲやスギナは影をひそめ、ヤブガラシやヘクソカズラという難敵と戦っている。そんな私でも「屁糞堂」はイヤだなぁ。
基本的には半夏のようにしぶとく強く生きたいが、人間の耐用年限が迫っているためか、何かと病院の世話になることが多く、困ったもんである。メールの返信がない、Webやブログが更新されていない、など気配が無い時には病院に居る確率が高い。
本当は天国に行けるように「極楽堂」が良いが、新宿のCONTAX専門店が名乗っているのである。とても素敵な店で、私はあれこれツァイスレンズを見ているだけで「極楽」なので看板に偽りなし、である。私のテッサーなどはここの出身である。ちなみにフレクトゴンは神保町の太陽堂の出身である。何とか堂っていうのは文化の香りがするので好きなのである。
何やら正体不明の箱やら機材やらが積み上げられた店の奥に、レンズやカメラと同程度に錆びた親父が日本カメラを読んでいて(この場合必ず日本カメラである。アサカメはなし。CAPAは論外)、入って行くとギロッと一瞥で値踏みされる感触はどうだね?お陰さまで渋い外見に加え最近増えた白髪のお陰で安く値踏みされることは無くなったようで大変ありがたい。まぁ買物自体はその辺の若い衆と大差ないわけだが。
なにしろ「いつもはライカなんだが、遊びでCONTAXもねぇ」という雰囲気が必要なのである。それを口にしてはならない、あくまで雰囲気である。口にしたが最後「親友は閑」な親父、得たりとばかりにウンチク合戦を仕掛けてくるはずで30秒もかからずに馬脚を現してしまうのである。実態は今や100%デジカメであるので、文化の護持者から見れば「おととい来やがれ」な野郎なのだ。おっと、余計な話。
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